ミス首都大2014高井ひろえの読んだ!観た!感じた!

プロフィール:ミス首都大2014 ミスコン全国大会にてフジテレビスポンサー賞を受賞

内弁慶

自分の慣れている環境では、自由に、時には傲慢に振る舞うことができます。ですが、未知の場所や、馴染みのない環境に置かれると、とっても謙虚になるのかもしれません。

雲の上の世界は、私にとって未踏の世界でした。自分の足で歩いたり、走ったり、自転車に乗ったり、自由に動き回れる地上とは違います。飛行機から一歩外に出れば呼吸もまともにできないし、落ちたら命はありません。急に、こわくなるんですね。

飛行機は、滑走路で列をつくって、先頭から飛び立ってゆきます。色や形まで、デザインは様々で、それぞれ個性を主張しあっていました。巨大な鳥は大きなエンジン音をたてて、すごく獰猛な印象があるのに、きちっと整列しているところが愛くるしく思えました。

いよいよ

機体はどんどんスピードを上げてゆきます。命を預けるので、飛行機と自分が一心同体になったような気分です。

いつ飛行機は陸を離れるのか、いつ自分の足は地上から離れるのか、そんなことで頭がいっぱいでした。そして、窓から見える地上の大きさが変わり始めたとき、離れたんだなと気付きました。

今まで立体に見えていた地上は、まるで絵のような平面に変わりました。そのかわり、下から見ると平面の世界だった空には奥行きが現れました。今まで、カフェラテの泡みたいだと思っていた雲は、ラピュタのような天上国をすっぽり覆ってもまだまだ余るくらいに巨大でした。

作為のない世界

http://blogs.yahoo.co.jp/haruyama_arch/46469465.html

そんな大きな雲たちは、燃料を用意したり、エンジンを搭載したりしなくても、 決まった方向へ1つ残らず流れてゆきます。人間が色んな技術を尽くしてやっと動かしている飛行機よりもはるかに大きくてたくさんのものが、何の作為もなく動いてゆく。まるで何かに導かれるようでした。

雲が泳いでゆく。地球がまわる。生き物が生まれては死んで行く。自然界の法則には、人はかなわないなあと思いました。

夕方の空は、いままでに見たことのない色で彩られていました。
ピンクなのかオレンジなのか、優しい心を現すとしたら、こんな色だろうなあというような、あったかい色。微妙なグラデーションになっていて、絵の具が水でにじんだような柔らかさがありました。そのぼやけ具合が、現実世界のものと思えなくて、、、目をこすって、こすって、ピントを合わせようとしても、そのままでした。

感動で心が震えるのに、どうしても、この光景を写真におさめたくありませんでした。作為の無い世界を人間の手で切り取ったら、一気に色あせてしまうような気がしたのです。

自然界のルール

窓から上を見ると、青にまざった黒色が宇宙の存在を思わせました。
地上では、雨や雷からも守られるし、どう猛な動物からも守られるし、色んな乗り物や道具が溢れていて、、何だか本当のことが分からなくなっているような気がします。でも、宇宙へ行ったら、本当のことがわかるような気がしました。

自然界の法則がどういうものなのかは、よくわかりませんが、、。雲は何もしなくても、風に運んでもらえます。水は何もしなくても、山の上から下に運んでもらえます。みんなは自然でいることで、すごくうまく行っていると思いました。

人間もまた、自然の中に生まれました。すると、やっぱり自然界の法則に従わざるをえないのだと思います。

雨は生き物に恵みをもたらします。緑は新鮮な空気を与えてくれます。小さな生き物は食べられることで食物連鎖を支えます。

誰かが誰かのためになっているというのが自然界の法則だとしたら、明日、私も誰かのために動かなければ、と思えてくるのです。

*REVOLVER dino network 投稿 | 編集