ミス首都大高井ひろえの読んだ!観た!感じた!(番外編)
空に憧れて、空を駆けてゆきたかった中学時代
「思春期~♪少年から、大人に変わる~♪」
まわりからの目線が気になり始め、そして恋を夢見る年頃-----中学時代。私の恋人はソフトボールでした。一度、指の靭帯を損傷してしまったほど激しいノック。血豆がいっぱいできた素振りやバッティング。そして最後には恒例のベースランニング。女の子がやるとは思えないような厳しい練習に耐えかねて、仲間は次々とソフト部をやめていきました。
そして迎えた長期休暇。メンバーも固定してきた頃でした。岐阜市にある、「金華山」に、一番険しいコースを選び、てっぺんに着く頃には、まさに足が棒でした。
これは頂上から岐阜の街を見おろし、コーチであり恩師である先生が、私たちに語ってくれた言葉です。
「山の上から見ると、家も、車も、人も、こ~んなに小さく見えるだろ?そう思うと、自分の悩みだって、ちっぽけなものだって思えてこないかい?」
悩み多き中学生をハッとさせるであろう、懐の大きい先生の言葉。
しかし、この時、私は思いました。
「じゃあ飛行機の上からだったら、もっと小さく見えるんじゃないか。」
飛行機からの景色を観てみたい。先生の温かいメッセージは、全く違う意味を持って私の心に刻まれたのでした。
そして、今年の5月にとうとう海外旅行に行くことに。私にとって初飛行機であり、初海外です。日程を決めてから、あの鉄の塊に命を預けて空へ飛び立つんだと思うと、何か運命的な日になる気がして、じっとしていられませんでした。「5月の空にはUFOがよく現れる。」と先輩に言われた時以来、久しぶりに空をまじまじと見つめ、上を見過ぎるあまり首を痛めていました。
そして、とうとう
搭乗の日。空を飛んでいる飛行機しか知らない私にとって、目の前で見る機体の大きさは尋常ではなく感じました。そのうち先端が顏に見えてきて、SFアニメで出てくるような巨人型兵器を彷彿とさせました。
離陸まで空港に繋がれ、人間によって念入りなチェックを受けている飛行機。まるで今だけ大人しくしている大きな生き物のようでした。立派で力強い翼を見ていると、今にも独りでに動き始めて、飛び立ちそうです。そんな彼らを大人しくとどまらせている空港って、人間って、すごいけれど、操るには大きすぎるような気がして、何だか不釣り合いな景色を観ている気持ちになったのでした。
次回は、離陸編です(*^^*)