ミス首都大2014高井ひろえの読んだ!観た!感じた!

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第31回 孫子の兵法!信玄のみならず現代人も使える戦術書の決定版

兵法書「孫子」をご存知ですか?
2500年前にまとめられて以来、歴史を動かしてきたといっても過言ではない、偉大な兵法書です。

三国時代に「天下の奇才なり」と名をはせた諸葛亮孔明。魏の基礎を築いた曹操でさえも、戦略を立てる際に、これをベースとしました。
そして、現代の軍事研究者、軍事指導者にも重要な思想的影響を与えました。リデル・ハート、毛沢東・・・枚挙に暇がありません。
その思想は、核兵器や、航空機など、古代には到底想定できなかった軍事技術の発展した、数千年後の現代にも利用されてます。まさに、無敵の兵法といえるでしょう!

・・・・とこの話を聞いた途端、
「ああ~、自分には関係ないや。だって、戦争の戦略を練るための書物なのだから。」
と、思いますよね?!

ですが、私の先輩が、仕事にて伸び悩んでいた時のこと。某有名企画マンの方から言われた言葉は。

「孫子の兵法を見なさい。」

なんと、軍事分野に限らず、ビジネスにも生かせる教えとして、世界中の言語に翻訳されて、ビジネスマンに愛されているのだそうです!
調べてみると、兵法書「孫子」は、孫子の生みの親、孫武の伝記や、ドラマなど、形を変えて受け継がれています。孫武の教えは、時代をこえた普遍性があるのです!

学ぶ力を鍛える?!教えられる前に学べ

孫氏に学びたいと思い、私が最初に挑戦したのは「孫子の兵法」のDVD BOX。
900+966分の超超超大作なのです・・・・。何時間になるか、計算してみると、すごいことになります。
役者さんのリアルな表情や、敵味方ぐちゃぐちゃに混ざり合っての、どこから敵が殺しに来るかわからないような戦場の緊張感。そしてその中で相手を倒さなければならないという必死さ。
そんな様子を冷静に見ながら、次の手をどう打つかを決める。孫武の心の強さを感じるには最高なのですが、長いので頭の中で展開がまとまりません
そこで、いったん頭を整理しよう。と、手にしたのが、とても分かり易く教えを紹介してくれる、この本でした。
絵や図によって孫武の戦略が説明されており、資料集に近いです。

ここでみなさんに気を付けてほしいのは、
「どうやって自分の人生に生かしたらいいのかほとんど書かれていないということ」
しかし、これは一概に悪いことだとは言えません。

自分自身の頭で悩みながら、「この兵法の何が自分に生かせるのか」を考えることで、1つ1つ筆者の丁寧な説明をより心に残ります。孫武のシンプルな教えは、自分の解釈次第で、自分の立場にぴったり合った教えとして、胸に落とし込むことができます。

戦略を立てる大大大前提に必要なのは、〇〇

私がこの本全体を通じて感じたことは、兵法「孫子」の作者である孫武が、いかに正しい情報を集めることを重要視していたかということです。

戦争には人の命や、国の存亡がかかっています。いくら敵が、自国よりも圧倒的に多い兵隊や、豊かな物資を持っていたとしても、勝たなければならない局面もあります。しかも、確実に勝たなければいけないのです。

「死ぬ気でかかれば、何とかなるかもしれないから、兵隊のやる気にかけよう。」

孫武が絶対に言わないであろう言葉です。
孫武は、論理的に「絶対に勝つ条件」を、1つ1つ集めてゆきます。絶対に勝つためには、相手の様子を確実につかみ、それに合わせて作戦を練る必要がありますよね!

なので、どんな作戦にも、正確な情報を把握しておくことが根幹にあるのです!
スパイなどを巧みに使い、相手の動きを知ること。そして、自分の動きは知られないことを徹底することで、自分と敵との間に圧倒的な差が生まれます。

未来が読める指揮官と、未来の読めない指揮官。

孫武は、戦争では情報が錯綜するからこそ、正しい情報をつかむことで有利になると言います。

これを知ったとき、まさに今だからこそ・・・・情報が溢れ、どれが正しいのか見分けのつかない今だからこそ・・・。

自分の足で正しい情報をつかみ、そして自分自身が、自分の「未来の読める指揮官」にならなければ、と思いました。

(本情報)
単行本: 191ページ
出版社: 新星出版社 (2008/03)
言語: 日本語
ISBN-10: 440510669X
ISBN-13: 978-4405106697
発売日: 2008/03

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