ミス首都大2014高井ひろえの読んだ!観た!感じた!

http://www.foxmovies-jp.com/birdman/

バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)

人はみな、人から愛されたいと願っています。これは本能的なことだと、とある残酷な実験でも示されています。全国から孤児を集め、何があろうと喜怒哀楽を見せず、ノーリアクションで接した場合、人間はどんな言葉をしゃべるのか?
---------結果は全員死亡でした。

人は愛されるために生まれてきたとも言えるかもしれません。

愛されたい、人気者になりたいと思い行動することは、時に自己中心的だったり、子供のようだと思われるかもしれません。しかし、とても素直で人間らしいことなのです。この映画は、主人公が俳優として、父親として、夫として、どうすれば「再び」愛してもらえるかをがむしゃらに模索し続けたお話しです。

失意の底にいたリーガンのわずかな希望さえかすむ

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主人公リーガンは、愛されていました。世界中で、確かに愛されていました。映画のヒーロー「バードマン」として。ですが、彼がヒーローだったのも20年前の話。それからというもの彼はヒット作に恵まれず、妻も娘も彼から離れてゆき、暗い毎日を送っていました。
そこで一念発起。復活をかけて、ブロードウェイの舞台に挑むことに。レイモンド・カーバーの「愛について語るときに我々の語ること」を自ら脚色し、演出も主演も兼ねます。

ところが代役として現れた若手俳優マイクの演技力に脅かされ、映画評ではリーガンにスポットライトは全くあたりません。それどころか、リーガンのような一発屋のうさんくさい俳優が、ブロードウェイに立つなどありえないと言わんばかりの酷い批評。自分の考える自分と、周りの考える自分とのギャップを前にして、プライドはズタズタになります。この映画全体に漂う、何かにすがりつくような悲壮感は並々ならぬものです。

リーガンにとどめを刺すのは、有名な舞台批評家。彼女の批評が舞台の人気を左右すると言っても過言ではないのです。そんな彼女に、
「絶対にお前のことは酷く書くって決めているから。」
そう言い放たれるのです。

八方塞で、まるで袋のネズミのようなリーガン

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正真正銘の、崖っぷち。
若手俳優、娘との関係悪化、批評家、、色んなものに、じわじわと崖まで追い詰められてゆくリーガン。絶対に成功してやるという確固たる意志も、だんだん弱まりを見せてきます。力強いヒーロー「バードマン」だったリーガンは、まるでその獲物のネズミのように無力感を感じさせます。

そしてとうとう、絶対に失敗だと言われながらも舞台を迎えます。観客を前にしたら、逃げることもごまかすこともできません。崖を背にして、、彼はがむしゃらに相手にかみつくのか、それとも、圧倒されるあまり、足を踏み外して転がり落ちるのか。

彼の出した答えは、

「華麗に舞って、空を飛び、そして落ちる。」

それは、まるでパラシュートのないスカイダイビングでした。

「とんだ馬鹿をしたな。」と笑う人がいるかもしれません。
ですが、愛されたいと切に願い、そのために必死に答えを絞り出したリーガンは、とても人間らしく。そして誰よりも愛くるしい存在だと思うのです。

(映画情報)
バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』(バードマン あるいは むちがもたらすよきせぬきせき、英: Birdman or The Unexpected Virtue of Ignorance)は、2014年のアメリカ映画。監督は『バベル』(2006年)のアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ、主演はマイケル・キートン。

プロフィール:ミス首都大2014 ミスコン全国大会にてフジテレビスポンサー賞を受賞

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