ミス首都大学東京 高井ひろえの「読んだ、観た、感じた!」
プロフィール:
ミス首都大2014 ミス着物賞 DHC賞 キレイモ賞
ミスキャン時から毎日ブログを書き続け、女子大生として等身大の思いを伝えてきました。
第回 ヘルタースケルター
極彩色のエンタテイメントが幕あける・・・・!!!
どの場面を切り取っても、ビビッドな華やかな色に包まれていて、、現実離れしています。
1人の女性が、その現実離れした世界で、美しく咲き誇り、もがき、あがきながら、儚く散ってゆく。
夢を見ているようです。まるでショーのよう。
美しさに目を奪われている間に、あっという間に幕を閉じます。
主演女優は、誰もが認める絶世の美女、沢尻エリカ。
「別に」発言で一時期話題となりましたが、心に闇を抱えた、そして抱えきれなくなった「悪女」キャラを演じます。
監督は、写真家としても有名で、AKBの「ヘビーローテーション」のpvも手がけた蜷川実花です(*^○^*)
ざっくり説明すると(*^_^*)
誰もが注目し憧れるトップスター、りりこ。
雑誌を見れば、全ての表紙はりりこが1人で埋め尽くす。
女子高生の話題は、「りりこみたいな顔になりたい」。
TVをつければ、CMにも、ドラマにも、美しいりりこの姿が。
そんな、誰もが完璧だと羨む彼女には、誰にも言えない秘密がありました。
それは、身体のほとんどを整形しているということ。
目玉、耳、骨など以外は、ほとんど変えてしまっているのです。
トップスターとしてめまぐるしい毎日を送り、大衆の前では笑顔を振りまく。
本当の自分を愛してもらえないとは分かりつつも、大衆に愛してもらえるよう「美しい」自分を保ち続ける。
しかし、そんな日は長く続かなかった。
全身整形の副作用で、りりこの身体に異変が生じ始めます。
触れたらこわれてしまいそうなほど繊細で絶妙なバランスを保つ、美しい顔に
少しづつあざが現れ始めるのです(>_<)
体調もだんだんと悪くなってくる。
整形をしてもらった病院へ行くと、すぐさま手術室へ。
ここのシーンは、全身鳥肌が立ってしまうほど恐ろしいのですが、
顔に針金を何本もいれるんです、、、麻酔無しで(T_T)(T_T)(T_T)(T_T)(T_T)
そんな想いまで、、そんな想いに耐えてまで、大衆の期待に応えようとした。
大衆に忘れられまいと努力をしてきた。
そんな苦しい想いをしているりりこに追い打ちをかけるような事が、次々と起こり始める。
期待の新人、こずえ。彼女は、りりこと正反対。
生まれたまま美しく、そして大衆に愛されようと何ら作為をしなくとも、愛されてゆく。
自分をこえてゆく。こずえがりりこをじわじわと抜かしてゆく描写があからさまで見ていてつらいです(>_<)
そんなふうに、りりこの世界はこわれてゆく・・・・。
りりこは何のために生きていたのだろう
りりこを見ていて、とてもこわいと思いました。
外見は、どのパーツを見ても完璧ですが、心の中はガタガタ。
登りつめて全てを手に入れてしまったりりこは、もう失うものしかないんです。
それを守るために必死になるりりこは、こわいです。
みんなは羨んでも、りりこはこの「華やかに見える」世界のことを知っています。
大衆相手に、永遠に愛され続けることなんてない・・・・。
分かっているんですが、りりこはこの世界で生きていくことを選んだのです。
しかも、膨大な犠牲の上に、りりこの人気は成り立っています。
全身をベルトで締められてなされる整形手術や、その苦しい副作用。
そんなことに耐えて努力すれば、望むことは叶い続けると想っていた。
しかし、何の「努力」もせず、天然美人で、上にいこうという熱意もないこずえは自分を上回る。
こうすれば、幸せになれる。
そんな保証のない世界に、命をかけていたので、心の中はいつも不安定なんです。
幸せになるために生きているのに、自分もそう望んでいるのに、幸せになれない。
しかし、そこでもがき続けるりりこ
「どうせ捨てられるんでしょ」と思っていても、りりこの、華やかな世界での成功を保ち続けることへの執念は、とにかくすごい。
「まあ、こういうものか。」と開き直ることなく、気高く、美しく咲き続けようとします。
そんな努力の上で、いまにも崩れそうなバランスで成り立っている彼女だからこそ、一層美しく見えます。。
激動のりりこの人生は、まるでショーのようです。
DVD情報
- 販売元: Happinet(SB)(D)
- DVD発売日: 2012/12/21
- 時間: 127 分
- ASIN: B009E1F466